日商簿記検定試験(CBT方式,3級・2級)の通常受付が開始されました

簿記
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2020年11月27日・30日と,日本商工会議所から今後の簿記検定試験について,公式にアナウンスがありました。

試験の出願について

12月より各地のテストセンターで実施される日本商工会議所主催簿記検定(CBT方式)については,先週24日〜26日に第156回日商簿記検定(統一試験)を受験できなかった方々を対象とした先行受付を行っていましたが,本日11月30日からすべての方が出願できる通常受付が開始されました。

テストセンターで行われるCBT方式の試験は,会場によって受験できる日が変わります。上記の日本商工会議所のページからリンクをたどってCBTを請け負っているCBT-Solutions社の受付フォームから出願手続を行い,そこに表示されている指示にしたがって受験日等の詳細を確認するようにしてください。

日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験の通常受付を開始しました | 商工会議所の検定試験
2020年11月30日日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験受験希望者の皆様へ日本商工会議所日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験 通常受付の開始について日商簿記検定試験(2級…

なお,3級・2級については,2021年2月に行われる第157回簿記検定試験が,現行の方式で行われる最後の試験となります(それ以降の統一試験については,CBT方式と同じく,3級60分,2級90分の試験になります)。新型コロナウイルスの感染拡大状況によっては,第155回試験のように中止になったり,第156回試験のように制限が設けられたりといった可能性も考えられますので,統一試験の受験を考えている人は注意してください。

「予想問題」について

日本商工会議所からCBT方式の試験を前提とした「専門学校による予想問題」が公表されています(CPA会計学院,大原,TAC)。

教育機関が公表した日商簿記検定試験 新試験の予想問題について | 商工会議所の検定試験
2020年12月11日ペーパーとネットを併用して実施する日商簿記検定の新試験について、下記の教育機関が当所からの説明を踏まえて、これまでの出題傾向や試験時間(2級90分、3級60分)等を考慮し、予…

以前,日商簿記2級で「微妙な」出題があったときに,一時専門学校が吹き上がり,その後,急に静かになるといったことがありましたが,今回,CBTの先行受付開始初日から,どの専門学校からも同じような構成・出題方法の「予想問題」が公表されたということ,そして,それを専門学校が「独自に作成したもの」と日本商工会議所が説明していることに対しては,「不可解」な気持ちしかありません(少なくとも構成についてはリークがあったものと思われます)。

日本商工会議所は,近年の出題範囲の変更について,問題サンプルを自ら公表していましたが,実際の試験にはそれらのサンプルで取り上げられていないようなものが出題されるなど,それこそ専門学校からも指摘があったところです。今回,日本商工会議所が独自にサンプルを出すのではなく,専門学校に出させたということに対しては,それらのクレームへの対応という意味合いもあるのかな(「握る」ことになったのかな)といった疑いがないわけでもありません。

いずれにしても,日本商工会議所の検定主催者としての資質を疑いますし,見え見えの嘘に加担してしまった専門学校の姿勢にも疑問があります。いずれにせよ,簿記検定は「資格ビジネス」として大きくなりすぎたのでしょうね。

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