経費の支払いに係る取引の記帳

簿記収益・費用
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この記事では、経費を支払ったときの処理について見ていきます。経費とは、企業が営業活動をすすめていくうえで支払った費用のことをいいます。経費にはさまざまな種類のものがありますが、あとからどのような目的で支払ったかが分かるように、その目的に応じた名前の勘定を使って仕訳することが必要になります。また、税務上、お金の流れを明確にするために、仕訳に加えて、相手方の名称を記録しておかなければなりません。

この記事の内容を理解するために知っておいてほしいこと

経費を記録する勘定

経費をどのような勘定に記録するかは、企業が自由に決めることができます。

ただし、すべての企業は、1年に1度、確定申告を行わなければなりませんから、確定申告に使えるように使用する勘定を決めるのが最も合理的です。次の国税庁のウェブサイトに掲載されている確定申告書等の様式のうち、「所得税青色申告決算書(一般用)」を開いてみてください。その1ページ目にある損益計算書の「科目」欄に並んでいる項目を勘定として使うとよいでしょう。

確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等|国税庁

なお、ここに記載されている各項目については、次の記事で簡潔に説明していますので、どのようなものがどの項目(勘定)に記録されるかは、そちらを参照してください。

経費を支払ったときの仕訳

経費の勘定は、すべて費用の勘定になります。したがって、新たに経費を支払ったときの仕訳では、その経費を記録する勘定を、すべて借方に記録することになります。

現金で支払った場合

【例1-1】旅費交通費15,000円を現金で支払った。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
旅費交通費15,000現金15,000


【例1-2】接待交際費50,000円を現金で支払った。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
接待交際費50,000現金50,000


【例1-3】消耗品6,000円を購入し、代金は現金で支払った。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
消耗品費6,000現金6,000

消耗品については、その購入時に、資産としてではなく、消耗品費勘定を使って費用として処理してしまうことが一般的です。

普通預金口座から引き落とされた場合

【例2-1】今月分の家賃400,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
支払家賃400,000普通預金400,000


【例2-2】今月分の水道光熱費70,000円が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
水道光熱費70,000普通預金70,000


【例2-3】インターネットで購入した消耗品50,000円の代金が普通預金口座から引き落とされた。

借方科目借方金額貸方科目貸方金額
消耗品費50,000普通預金50,000

相手方の名称等の記録

企業外部の者に対して金銭を支払ったときは、その相手方の名称(個人の場合は氏名、法人の場合は法人名)等の記録を帳簿書類に残しておく必要があります。領収書等の証拠書類がある場合は、その証拠書類に記録があれば十分ですが、証拠書類がない場合は、仕訳帳などの会計帳簿に自ら記録を行わなければなりません。

これには、企業におけるお金の流れを明らかにするとともに、「所得隠し」などの脱税を防ぐという目的があります。相手方の名称等について、記録が残っていない場合は、これが単なる過失によるものであったとしても、「何かやましいことがあるのではないか」と疑われてしまう可能性があります。加えて、その支払額が経費として認められないばかりか、課税の上乗せがされてしまうこともありますので注意が必要です。

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