純資産

純資産

株式会社における設立時・設立後の出資の処理

株式会社は、不特定多数の出資者から資金を集めて活動を行うことが予定されている会社として「会社法」に規定されているものをいいます。株式会社では、出資者である株主が会社の損失に対して出資額以上の責任を負わないため(有限責任)、金融機関、取引先などの債権者は、株式会社が倒産すると大きな損失を被ってしまう可能性があります。そこで、株式会社に対しては、原則として、株主から出資を受けた金額に相当する財産については、外部に払出しを行うことを禁じています。「会社法」では、この払出しを行うこと...
簿記

個人事業における資本取引(事業主による資金投入、事業資金の私的利用)

個人事業では、事業主がプライベートで使用している財産と事業(ビジネス)のために使用している財産が区別されていないことがほとんどです。自分の事業のために自分のお金を使う、自分の事業で稼いだお金は自分のものにする。どちらも当たり前のことです。しかし、簿記では、事業主がプライベートで使用している財産と、事業のために使用している財産を区別して考え、後者(事業のために使用している財産)のみを記録、集計の対象とします。これはプライベートで使用している財産と、事業のために使用している財産と...
簿記

国庫補助金等で取得した資産の圧縮記帳③(積立金方式の場合)

この記事では、積立金方式によって圧縮記帳を行った場合の処理について見ていきます。積立金方式では、国庫補助金等の額を圧縮積立金として積み立てます(実際の積立額は繰延税金負債を控除した後の金額)。税法上、積立金の積立額・取崩額が各期の損金の額・益金の額に計上されるため、直接減額方式と同様の課税の繰り延べ効果が得られます。
簿記

国庫補助金等で取得した資産の圧縮記帳①(圧縮記帳の効果)

国庫補助金等を受けて資産を取得した場合は、その国庫補助金等の額にただちに課税をされてしまうことを防ぐために圧縮記帳を行うことが認められます。この記事では、圧縮記帳の方法には、直接減額方式と積立金方式の2つがありますが、どちらを採用した場合も同じように課税の繰り延べが行われることを確認していきます。
簿記の考え方

個人事業ではビジネス用の財産とプライベートの財産を分ける

個人事業では,ビジネスのために使用される財産と事業主がプライベートで使用する財産とが明確に区別されていないことがあります。自宅に事務所を開いていることもあるでしょうし,プライベートの買い物をするときにお店のレジに入っているお金を持ち出すこともあるでしょう。事業主にとっては,ビジネス用であろうとプレイベート用であろうと,どちらも「自分の財産」であることに変わりませんから,わざわざ両者を区別する必要性を感じることもないでしょう。しかし,簿記の世界では,ビジネス用の財産とプライベー...
簿記

剰余金の配当と処分

投資者からの出資を元手として活動が行われる株式会社では,その見返りとして,稼いだ利益の一部が投資者に分配されます(これを配当といいます)。企業が稼いだ利益は,決算振替仕訳を経て繰越利益剰余金勘定に蓄積されていますから,配当は基本的にこの繰越利益剰余金勘定に記録されている金額のなかから行われることになります。なお,この剰余金の配当と処分の仕訳については,各期の収益・費用の額が損益振替仕訳,資本振替仕訳を経て繰越利益剰余金勘定に集められてくるまでの流れとあわせて理解するようにする...