引当金

簿記

貸倒引当金の設定②(洗替法による仕訳)

この記事では、売掛金、貸付金などの金銭債権に対して設定される貸倒引当金に係る仕訳の方法のうち、洗替法とよばれる方法について説明します。洗替法は、決算にあたって、前期に設定された貸倒引当金の額のうち当期中に使用されなかった金額を全額取り崩し、新たに当期末の金銭債権の額に応じた貸倒引当金を計上する方法です。なお、洗替法による仕訳は、「法人税法」における原則的な処理方法とされていますが(「法人税法」第52条第10項)、財務会計上、認められている方法ではないことに注意が必要です(「金...
簿記

貸倒引当金の設定①(差額補充法による仕訳)

期末において、取引先などからまだ回収されていない金銭債権(売掛金、貸付金等)がある場合、将来に起こるかもしれない貸倒れに備えて、あらかじめ一定の金額を当期の損失として計上しておくことが認められています。この実際に貸倒れが起こる前に損失として処理してしまった金額のことを貸倒引当金といいます。貸倒引当金は、「合理的に予想される将来の損失は前倒しで計上すべし」とする保守主義の考え方のもとで認められているものです。あらかじめ損失を前倒しで計上しておくことで、実際に損失(貸倒れ)が生じ...