移動平均法

会計帳簿

移動平均法による商品有高帳の記帳③(返品時)

この記事では、移動平均法による商品有高帳の記録のうち、返品が行われたときに行う記録について見ていきます。返品とは、商品の汚損・破損といった問題により、商品売買契約を事後的に取り消し、商品を買手から売手に戻すことをいいます。増加と減少という違いはありますが、仕入や売上の場合と同じように企業が保有する商品の数が変化するので、商品有高帳への記録が必要になります。設例次の甲商品について4月中に行われた一連の取引について、移動平均法により商品有高帳への記録を行いなさい。なお、甲商品の前...
会計帳簿

移動平均法による商品有高帳の記帳②(値引時・割戻時)

この記事では、移動平均法による商品有高帳の記録のうち、値引きや割戻しがあったときに行う記録について見ていきます。値引きとは、いったん商品売買が行われた後、商品の汚損・破損といった問題などが生じた場合に、事後的にその商品の販売代金を減額することをいいます。バーゲンセールやタイムセールや事前交渉(値切りなど)によって、売買が成立する前に販売価格が切り下げられている場合は該当しません。また、割戻しとは、一定期間中に一定の数量または金額を購入した買手に対して、売手が販売奨励・買手との...
会計帳簿

移動平均法による商品有高帳の記帳①(仕入時・売上時)

この記事では、移動平均法による商品有高帳の記録のうち、商品を仕入れたとき、商品を売り上げたときに行う記録について見ていきます。移動平均法では、商品を新たに取得するたびに、その取得前に保有していた商品の取得原価と新たに取得した商品の取得原価の合計額を、その取得前に保有していた商品の数量と新たに取得した数量の合計数量で割って、平均単位取得原価を計算します。移動平均法による商品有高帳の作成にあたっては、この平均単位取得原価の計算が何よりも重要になるので、正確に覚えるようにしましょう...
簿記

移動平均法による商品有高帳の記帳④(棚卸減耗損・商品評価損)

この記事では、移動平均法で商品有高帳の記帳を行っている場合に棚卸減耗損と商品評価損の記録をどのように行うかについて説明していきます。移動平均法の場合は、商品の平均取得単価をもって記録が行われていますので、棚卸減耗損についても商品評価損についても比較的容易に記帳ができます。払出欄の記帳方法の違いに注目して2つのケースを比較してください。
商品売買

移動平均法による商品の払出単価の計算

商品や有価証券を売却したときの利益は、その商品や有価証券の売却価額から、その商品や有価証券の取得価額を差し引くことによって計算されます。取得原価は、取得した商品や有価証券自体の価額(購入代価)に、引取運賃、購入手数料などの各種の費用(付随費用)を加算して計算されますが、購入代価も付随費用も日々変動しているため、商品や有価証券の売却による利益を正確に計算するためには、商品や有価証券の1つ1つについて個別に取得原価を把握しておく必要があります。しかし、同じ種類の商品が繰り返し、頻...