医療法人の定義
医療法人とは、病院、医師もしくは歯科医師が常時勤務する診療所、介護老人保健施設または介護医療院を開設しようとする社団または財団が「医療法」の規定にしたがって法人となったもののことをいいます(「医療法」第39条)。
開設すべき医療提供施設
医療法人は、次のうち少なくとも1つ以上の種類の施設を開設することを目的とするものでなければなりません。
- 病院(「医療法」第1条の5第1項)
- 医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のために、医業または歯科医業を行う場所であって、20人以上の患者を入院させるための施設を有するものをいいます。病院は、傷病者が、科学的でかつ適正な診療を受けることができる便宜を与えることを主たる目的として組織され、かつ、運営されるものでなければなりません。
- 医師または歯科医師が常時勤務する診療所(「医療法」第1条の5第2項)
- 医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のため医業または歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設を有しないものまたは19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいいます。
- 介護老人保健施設(「介護保険法」第8条第28項)
- 要介護者であって、主としてその心身の機能の維持回復を図り、居宅における生活を営むことができるようにするための支援が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療ならびに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設として、都道府県知事の許可を受けたものをいいます。
- 介護医療院(「介護保険法」第8条第29項)
- 要介護者であって、主として長期にわたり療養が必要である者に対し、施設サービス計画に基づいて、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護および機能訓練その他必要な医療ならびに日常生活上の世話を行うことを目的とする施設として、都道府県知事の許可を受けたものをいいます。
医療法人となることができるもの
法人とは、私達のような生物としての人(自然人)でないものに対して、法の定めによって、自然人と同じように権利や義務の帰属主体となることが認められたもののことをいいます。権利や義務の帰属主体となると、「これは法人の財産であり、法人で働く人々の財産ではない」、「これは法人が返済しなければならない借入金であり、法人で働く人々が返済しなければならないものではない」といったように、法人自体がそこで働く人々とは別に財産を所有したり(所有権)、返済の義務を負ったりすることになります。
社団
社団とは、2人以上の複数の自然人が、一定の目的を達成するために集まったものをいいます。社団としての意思決定は、社団を構成するメンバー(社員)全員の意思を確認したうえで行われる必要があり(特定個人の意思ですべてが決まるようなものであってはならない)、また、一部の社員が入れ替わっても当初の目的を達成するための社団の活動が継続するものである必要があります(個々の社員ではなく、社団自体に活動目的が存在する状態)。
財団
財団とは、元々の所有者との関係が切り離された財産のことをいいます。これらの財産は、資産家が亡くなった場合(元々の財産の所有者がこの世にいなくなった)や、特定の目的を達成するために寄付を募った場合(元々の財産の所有者が財産の所有権を放棄した)などに生じます。金銭や不動産といった財産自体は行動能力を有しないため(動いたり、意思決定したりすることはできない)、自然人が関与して、その有効な活用方法を考えていく必要があります。