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仕訳帳

仕訳帳とは

仕訳帳とは、取引が生じたときに、その取引を構成する要素(参考:複式簿記による会計帳簿への記録の基本)をどの勘定のどちら側(借方か貸方か)に記録するかを定めた結果を記録していく会計帳簿です。仕訳帳には、どの勘定のどちら側に記録を行うかが取引ごとにまとめて記録されるため、取引による個々の財産の変動というよりも、むしろどのような取引があったかを確認したいときに利用されます。

仕訳帳への記録

仕    訳    帳
摘要 元丁 借方金額 貸方金額
4 1 現金 101 100,000
資本金 501 100,000
会社を設立し、10万円の出資を受けた。
4 2 諸口
消耗品費 841 3,000
仮払消費税 281 300
現金 101 3,300
○○文具店 消耗品(10%)
4 4 諸口
現金 101 5,400
売上 601 5,000
仮受消費税 481 400
□□商会 X商品(8%)

 

月・日欄
取引が発生した日付を記録します(総勘定元帳への記録を行った日ではありません)。
摘要欄
借方に記録が行われる勘定、貸方に記録が行われる勘定を左右に分けて書きます。左右が区切られていないため、前後に余計な文字を後から書き加えられないよう、勘定科目の前後をカッコで囲みます。また、行をずらして、1つの行に2つの勘定が横並びにならないようにしてください。なお、同じ側に記録が行われる勘定が複数ある場合は、その側の1行目に諸口と書いてから仕訳を開始します。仕訳を行ったら、その取引に関する補足事項をメモとして残しておきます。これを小書きといいます。相手の名称(小売業等の場合は省略可)、取引の内容および消費税率(10%か8%か)の3つは記録として残しておく必要があります。小書きまで書き終えたら、次の仕訳と区別するため、赤線を引いて摘要欄に区切りを入れます。
元丁欄
取引による増減額(発生・取消額)が記録される総勘定元帳のページ番号を勘定ごとに書きます。総勘定元帳には、勘定ごとに別々のページが設けられますから、元丁欄に書かれる数字は勘定ごとにばらばらになります。
借方金額・貸方金額欄
取引による増減額(発生・取消額)を借方に記録されるものと貸方に記録されるものとに分けて記録します。摘要欄と同じように、勘定ごとに1行を使い、2つ以上の金額が横並びにならないようにしてください。