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現金過不足

現金は、日々、企業のいたるところでやりとりされており、会計帳簿上に記録されている金額(帳簿残高)が、企業が実際に保有している金額(実際有高)とずれてしまうこともめずらしくありません。この現金の帳簿残高と実際有高との差額のことを現金過不足といいます。現金過不足が生じた原因は、時間が経てば経つほど分からなくなってしまうため、企業は定期的に現金の実際有高を確認し、これを帳簿残高と突き合わせることで、現金過不足が生じているかどうかを確認しています。

簿記では、現金過不足に係る処理を、次の3つのタイミングで行います。

  1. 現金過不足が生じていることを確認したときの処理
  2. 現金過不足が生じた原因が判明したときの処理
  3. 現金過不足が生じた原因が期末まで判明しなかったときの処理

現金の状況を定期的に確認することは、横領をはじめとする不適切な事態が生じてしまうことを防ぐうえでも効果があります。横領は、「どうせ見られていないだろう」という緊張感のなさから生じ、成功体験を繰り返すなかでその金額も次第に増えていきます。現金の状況を定期的に確認している姿を見せることによって、現場に緊張感を与えることができます。また、現金過不足が生じた時間が特定できればできるほど、「犯人」を見つけやすくなります。その時間に働いていた人々、そして、彼らが行っていた業務を特定することができるからです。現金が頻繁にやり取りされているところでは、1日に何回も現金の状況が確認されることもあります。