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総勘定元帳・ページの繰越し

会計帳簿では、前のページから次のページに移るときに、途中のページが抜き取られていないことを保証するため、繰越しという作業を行う必要があります。

残高式の総勘定元帳の場合

残高式の総勘定元帳の場合、各ページの下から2行目まで記録が終わったときにページの繰越しを行います。

前のページ

次のページに記録を繰り越す場合、まず、そのページの最後に行われた記録(下から2行目の記録)の下に、借方金額欄から残高金額欄にかけて一本線を引きます。そのうえで、借方金額欄に記録されている金額と、貸方金額欄に記録されている金額を上から下まですべて合計し、その結果をその一本線の下に書きます。

次に、借方金額欄の合計額と、貸方金額欄の合計額のどちらがどれだけ多いかを借/貸欄と残高金額欄に記入します。下の例では、借方金額欄の合計が330,000円、貸方金額欄の合計が73,000円ですから、借/貸欄は「借」、残高金額欄は257,000円(=330,000円-73,000円)となります。

ここに記入したものが、直前の借/貸欄と残高金額欄に記録されているものと同じであれば、そのページの金額の集計は正しく行われていたことになります。もし同じでなければ、そのページの金額の集計のどこかに誤りがありますので、次のページの記録に進む前に、その誤りを見つけて、修正する必要があります。

次のページ

次のページの1行目には、前のページの最終行に書いた借方金額および貸方金額の合計額と、借/貸欄の記録および最終の残高金額をそのまま書き写します。前のページの最終行に書かれた内容と、次のページの1行目に書かれた内容がすべて一致していれば、途中のページが抜き取られていないこと(都合の悪いことを隠していないこと)の証明になります。

勘定式の総勘定元帳の場合

勘定式の総勘定元帳の場合、借方、貸方どちらかの記録がそのページの下から2行目に達したら、もう一方の記録がその行まで達していなくてもページの繰越しを行います。この場合、記録が足りない側(下の例では借方側)は、繰り越し後に新たな記録が追記されてしまわないように、摘要欄に斜線を引いておきます。

前のページ

次のページに記録を繰り越す場合、まず、下から2行目の金額欄(斜線を引いた側については摘要欄から金額欄まで)の下に一本線を引きます。そのうえで、金額欄に記録されている金額を借方側、貸方側それぞれ上から下まですべて合計して、その結果をその一本線の下に書きます。

次のページ

次のページの1行目には、前のページの最終行に書いた借方、貸方それぞれの合計金額をそのまま書き写します。前のページの最終行に書かれた金額と、次のページの1行目に書かれた金額がすべて一致していれば、途中のページが抜き取られていないこと(都合の悪いことを隠していないこと)の証明になります。