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総勘定元帳の締切り

ページの繰り越しを続けていくと、金額欄に集計される合計金額がどんどんと大きくなっていってしまいます。そこで、会計期間ごとに借方金額欄、貸方金額欄に記録された合計金額をリセットするという作業が行われます。この作業のことを締切りといいます。締切りには大きく分けて英米式と大陸式という2つの方法がありますが、ここでは英米式のやり方について説明します。

残高式の総勘定元帳の場合

繰越元

締切りにあたっては、借/貸欄に記録されているのと反対側、すなわち、

  • 借/貸欄が「借」となっている場合は貸方金額欄
  • 借/貸欄が「貸」となっている場合は借方金額欄

に、次の期間に繰り越す金額(最も新しい残高金額欄の金額)を次期繰越として書き写します(なお、残高金額がない場合、この作業は必要ありません)。この金額は、通常、借方金額欄、貸方金額欄に記録される金額とは違いますので、それらの記録と区別するために赤字で記録します。

その後、借方金額欄から貸方金額欄にかけて一本線を引き、その下に借方金額欄に記録された金額、貸方金額欄に記録された金額を上から下まで合計した結果を記入します。2つの合計金額が一致すれば、そのページの金額の集計に問題がなかったということになります。このとき、2つの合計金額が一致することを確認したことを表すために、それらの金額の下に二重線を引きます。また、月・日欄、借/貸欄および残高金額欄についても、その期間の記録がすべて終わったことを示すために、二重線を引いておきます。

一方、借方金額欄に記録された金額の合計金額と貸方金額欄に記録された金額の合計金額欄が一致しない場合、そのページの金額の集計に問題があったことを意味しますので、金額の集計が正しく行われているかを確かめたうえで、誤りを修正します。

繰越先

締切りによって、繰越前の合計金額はすべてリセットされてしまった状態ですので、新しい会計期間の総勘定元帳には、直前の会計期間の総勘定元帳の残高金額のみ引き継ぎます(残高がない場合は、ゼロから記録を行っていくことになります)。

前期から繰り越された金額がある場合(直前の会計期間の残高金額に「次期繰越」とした金額がある場合)は、その状態を再現するため、摘要欄を前期繰越としたうえで、直前の会計期間の総勘定元帳で「次期繰越」とした金額を記入したのと反対側にその金額を記入したうえで、借/貸欄および残高金額欄への記入を行います。その結果、新しい会計期間の総勘定元帳の1行目に行われる借/貸欄および残高金額欄の記録は、直前の会計期間の総勘定元帳の最後の借/貸欄および残高金額欄の記録と同じになります。

勘定式の総勘定元帳の場合

繰越元

締切りにあたっては、借方に記録されている金額の合計金額と、貸方に記録されている金額の合計金額のどちらか少ない方に、その少ない金額を次期繰越として書き写します(なお、2つの合計金額が一致する場合、この作業は必要ありません)。この金額は、通常、記録される金額とは違いますので、それらの記録と区別するために赤字で記録します。

その後、借方、貸方の金額欄に一本線を引き(斜線を引いた側については摘要欄から金額欄まで)、その下にそれぞれの金額欄に記録された金額を上から下まで合計した結果を記入します。2つの合計金額が一致すれば、そのページの金額の集計に問題がなかったということになります。このとき、2つの合計金額が一致することを確認したことを表すために、それらの金額の下に二重線を引きます。また、月・日欄についても、その期間の記録がすべて終わったことを示すために、二重線を引いておきます。

一方、2つの合計金額が一致しない場合、そのページの金額の集計に問題があったことを意味しますので、金額の集計が正しく行われているかを確かめたうえで、誤りを修正します。

繰越先

締切りによって、繰越前の合計金額はすべてリセットされてしまった状態ですので、新しい会計期間の総勘定元帳には、直前の会計期間の総勘定元帳の残高金額のみ引き継ぎます(残高がない場合は、ゼロから記録を行っていくことになります)。

前期から繰り越された金額がある場合(直前の会計期間の残高金額に「次期繰越」とした金額がある場合)は、その状態を再現するため、摘要欄を前期繰越としたうえで、直前の会計期間の総勘定元帳で「次期繰越」とした金額を記入したのと反対側にその金額を記入します。