海老原諭ウェブサイト

総勘定元帳への記録(残高式)

残高式の総勘定元帳の様式

勘定科目
勘定科目は、各ページの一番上に明示します。
月・日欄
その勘定に記録すべき取引が行われた日付を記入します(記録を行った日付ではありません)。
直前の記録と同じ月に行われた取引である場合、月欄の記録は省略できます。
直前の記録と同じ日に行われた取引である場合、日欄は「〃」とします。
摘要欄
仕訳において相手勘定とされた勘定の勘定科目を記入します。ただし、相手勘定が複数ある場合は、諸口しょくちとします。
仕丁欄
その勘定に記録すべき取引が仕訳されている仕訳帳のページ番号を記入します。仕丁欄への記録は、仕訳帳の記録を総勘定元帳に転記したタイミングで行います。
借方金額欄・貸方金額欄
取引による増減額(発生・取消額)を借方と貸方に分けて記入します。
借/貸欄
残高金額に記録される金額が借方残高であるか、貸方残高であるかを、それぞれ「借」「貸」の1文字で表します。なお、借方残高、貸方残高とは、それまでに借方に記録された金額の合計額と、貸方に記録された金額の合計額のどちらが多いかを意味します。
残高金額欄
それまでに借方に記録された金額の合計額と貸方に記録された金額の合計額の多い方から少ない方を引いた残りの金額(借方合計と貸方合計の差額)を記入します。

取引の記録

直前の残高が借方残高である場合

借方に金額を追加するとき

取引が行われたときは、その取引が発生した日付を月・日欄に、相手勘定を摘要欄に(相手勘定が複数ある場合は諸口)、その取引が仕訳されている仕訳帳のページ番号を仕丁欄に、取引による増加額(発生額)を借方金額欄にそれぞれ記入します。

残高金額欄は、直前の残高金額に借方金額欄に記入した金額を加えた金額を記入します。上の例では、直前の残高が229,200円、借方金額に記入された金額が30,000円ですから、残高金額欄に記入する金額は259,200円(=229,200円+30,000円)となります。

この場合は、借方金額欄に記入した金額を加えた後の残高金額も借方残高になりますので、借/貸欄は「借」のままです。

貸方に金額を追加するとき

取引が行われたときは、その取引が発生した日付を月・日欄に、相手勘定を摘要欄に(相手勘定が複数ある場合は諸口)、その取引が仕訳されている仕訳帳のページ番号を仕丁欄に、取引による減少額(過去の記録の取消額)を貸方金額欄にそれぞれ記入します。

残高金額欄は、直前の残高金額から貸方金額欄に記入した金額を差し引いた金額を記入します。上の例では、直前の残高が259,200円、貸方金額に記入された金額が2,200円ですから、残高金額欄に記入する金額は257,000円(=259,200円-2,200円)となります。ただし、この計算をした答えがマイナスの値になるときは、マイナス記号を取り除いた金額を記入します(マイナス5,000円の場合は、5,000円と記入)。

貸方金額欄に記入した金額を差し引いた答えがプラスの値になるとき、借/貸欄は「借」のままです。一方、貸方金額欄に記入した金額を差し引いた答えがマイナスの値になるときは、借方金額欄に記入された金額の合計額よりも貸方金額欄に記入された金額の合計額の方が多くなるため、借/貸欄は「貸」に変わります。

直前の残高が貸方残高である場合

貸方に金額を追加するとき

取引が行われたときは、その取引が発生した日付を月・日欄に、相手勘定を摘要欄に(相手勘定が複数ある場合は諸口)、その取引が仕訳されている仕訳帳のページ番号を仕丁欄に、取引による増加額(発生額)を貸方金額欄にそれぞれ記入します。

残高金額欄は、直前の残高金額に貸方金額欄に記入した金額を加えた金額を記入します。上の例では、直前の残高が30,000円、貸方金額に記入された金額が40,000円ですから、残高金額欄に記入する金額は70,000円(=30,000円+40,000円)となります。

この場合は、貸方金額欄に記入した金額を加えた後の残高金額も貸方残高になりますので、借/貸欄は「貸」のままです。

借方に金額を追加するとき

取引が行われたときは、その取引が発生した日付を月・日欄に、相手勘定を摘要欄に(相手勘定が複数ある場合は諸口)、その取引が仕訳されている仕訳帳のページ番号を仕丁欄に、取引による減少額(過去の記録の取消額)を借方金額欄にそれぞれ記入します。

残高金額欄は、直前の残高金額から借方金額欄に記入した金額を差し引いた金額を記入します。上の例では、直前の残高が70,000円、借方金額に記入された金額が5,000円ですから、残高金額欄に記入する金額は65,000円(=70,000円-5,000円)となります。ただし、この計算をした答えがマイナスの値になるときは、マイナス記号を取り除いた金額を記入します(マイナス5,000円の場合は、5,000円と記入)。

借方金額欄に記入した金額を差し引いた答えがプラスの値になるとき、借/貸欄は「貸」のままです。一方、借方金額欄に記入した金額を差し引いた答えがマイナスの値になるときは、貸方金額欄に記入された金額の合計額よりも借方金額欄に記入された金額の合計額の方が多くなるため、借/貸欄は「借」に変わります。